私の通った小学校も例外ではなく、より安全なそして団体での登下校を余儀なくされた。

小学校は山の中にあり、今でこそ舗装や森林の多少の整備で通学路もそれなりの姿をしている。
が、私の通った数年前は道のそばにはうっそうとした森林があり、まさに林間学校の通学路というイメージがピッタリな道であった。むしろ山道といったほうが的確かもしれない。

その道も現在では通学路としては避けられていると聞いた。
なぜだかは言うまでもない。世の中に児童を狙った犯罪が起こったからである。
私の時に犯罪行為に対しての警戒がなかったわけではない。集団登下校(班単位行動)や「知らない人にはついていかない」などの注意などがあった。だがそれは、あくまでも痴漢などのレベルのものに対してだったと思う。

ところが現在のそれは痴漢などのレベルとは全く比較にならないほどのものに対してだ。残虐な犯行を未然に防ぐを第一に、私たちは子どもの安全にはとても敏感だ。

閑話休題

私の想いは、通学路へと馳せる。

近道だと称して、山の中に草木をわけて入り、それこそジャングルのようなところを方角のみを頼りにして、突き進んだものだ。
出るところは、さつまいも畑だったり、友人の家の裏手の山だったり、帰りの通学路がそれはそれはとても楽しい冒険だった。

一度通ればそこは僕らの通学路となり、多数に好評であれば「またここ通ろう」と皆を引き連れて、森の中の道なき道を通る。

自然を駆けたあの瞬間瞬間がとてもなつかしい。

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