慈しむはひとつひとつの蟲たちのざわめき

断するはふたつとない思い出の足跡

奮するはみっつへと裂かれたあの人の肢体

糾するは再びこの手へと姿を重ねる咆哮と黙寂

時は千のこの重みを我に咎として与え

虚時は万の寂の意味を等しく万人に問う

遥かな時を思い浮かべれば

我が時は蟲の一生にも等しい

重を糧に命を賭して過去を幾度も悔いるも

其は只の逃道にすぎぬ

あの時のあの人はわたしを許してくれるだろうか

あの時のあの人はわたしの人生を慈しんで暮れるだろうか

はじめから無いわたしに想いをはせてくれるだろうか

あなたは・・・

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