こんなにもオレを苦しめたアイツを一生許さない。殺してやる・・・殺してやる・・・殺してやる・・・・

なぜこんなことを思ったのか今の自分にはとうてい見当もつかない。相手がどんなかたちであれ、裏切ったような行動をするのにはなにか理由があるはずだ・・・。いや・・裏切るというのはボクの思い違いかもしれない・・・。なにか事情があるはず・・なにか・・。

なにもかもが自分の落ち度から始まっている事にはまず間違いない。仕事を理由に軽くあしらってしまったから。口だけでなにも結果にだせなかったから。何よりわたしは知らずのうちに彼女を裏切ってしまっていたから・・・。

なんでオレがこんな思いをして苦しまなきゃならないんだ。アイツは今ものうのうと過ごしているに違いない。オレの苦しみをアイツにも・・・。

その後青年Kは、自ら命を絶った。彼は苦しみと自らの持った強い憎悪から逃げる事が出来たように思われる。しかしほんとうに逃げる事はできたのだろうか。死してもなお、強い怨念は自らをかの地に縛りつけ、永遠の苦しみを味わうようになってしまっているという。

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